あっという間に9月終わってしまった・・・。アメリカに戻ってきて早1か月。今学期は超ヘビー級の授業を取ってしまい四苦八苦中。『経済地理学』なるもの。
現代の経済学の礎を築いてきた人たちの原文を読む、というとてつもない授業でアダムスミス、リカード、マルサス、マーシャル、マルクス、ハイエク、ケインズと辿ってきた。生徒たったの7人で私意外全員博士課程に所属、私、完全に場違い。
100年も前の英文を週に500ページ読むというのはもう半端ない。でもめちゃくちゃ面白いのだ。資本主義ってなんだろう、ということについて考え続けている。
マルクスがすごかった。マルクス主義というとどうにも現実離れしてて感情的で熱くって・・・というイメージがあったのだが実際はイデオロギーとしてではなく理論としてパワフルだった。ほんの一部しか読んでいないけど、今となってはだれも疑うことのない現代の経済システムの本質をえぐる、私の商社時代もえぐる・・・
社会人になった瞬間、売上からコストと経費引いたら利益ね、というのが常識の世界に放り出されて、それがこの世の中のルール、ということを疑いもせずにきたけれど、歴史をたどって、このルールってそもそもどうやって決められたのか?を見に行くというのは非常に興味深いタイムトリップ。
読みながらロンドンの不動産市場で投資家の間でお金がお金を生んでいくシステムに「なんでこうなってんだ?」と不気味な想いを抱いていたのを思い出す。そのシステムから飛び出してこうして外から眺めるというのはすごく貴重な機会だ。
世界的な経済格差が毎年記録更新していて、持続可能性を真剣に考えなきゃヤバイ、という時代。Outside Boxで考える、ということはさかんに言われているけど資本主義というBoxから飛び出そうとしたのはマルクスだったのだと。学生というなんの縛りもない世界に身を置けるのも後1年足らず。この授業に食らいついてまずはこの箱の本質を自分なりに理解したい。頑張ります。