上半期で読んだ本の中でダントツだったのは新渡戸稲造の「代表的日本人」。
こんなシブい本読んでるからダメなんだな・・・と思いつつぐっときてしまったのだ、西郷隆盛に。笑。
文明とは正義の広く行われることである。
そうか。そういうことだよね。
ソーシャルイノベーションは社会の課題を解決するような新たなアイディアが広範囲にわたってスケールすることだとどこで誰かが定義していたけど、近い。
アメリカの大学院で国際開発の勉強をしていた時に、「政府の役割は?政治はどう変わるべき?」としきりに問う先生がいて、印象的だった。
私のいたプログラムは民間やコミュニティが中心になって社会を変えていく、というトーンが強かっただけに、政策や制度にあまり関心の無い人がほとんど。
私もそう。
卒業して3年。ここにきて政府の役割を深く考える仕事に携わっている。
「正義」が「広く」行われるようになるためには政府の役割はあまりにも大きい。
ソーシャルインパクトボンドやG8のインパクト投資タスクフォース。
民間のアイディアやノウハウ、資金がどう新たな社会システムのブロックを積み上げていくか、そのために政府が提供するリソースは?制度的枠組みは?インフラは?
4月以降ずっとこんな問いを色々な人とディスカッションしている。
人生でほぼ初めて足を踏み入れる霞が関と永田町のめくるめく世界にくらくらしつつ、また少し世界観が広がったのも確か。
色々な方に会うたびに「やっぱり行政の人って…」的な受け止め方をしてきたけど、最近「行政だから」ってことでもないのかもしれない、とも思う。
人だ。
中にはびっくりするぐらい主体性を持って動いている人もいるし、ビジョンを持っている人もいる。
受け身で現状維持志向で、組織のビジョンを一人称で語ろうとしない人は民間にだってたくさんいる。
うちの会社だって分からない。
正義が広く行われるようにすることに想いを持って取り組んでいる人に出会うことが何より大事。
そこまでいくにはとにかく旗を降ろさないこと。
「天を相手にせよ。人を相手にするな。すべてを天のためになせ。人をとがめず、ただ自分の誠の不足をかえりみよ」
くー。西郷どん、かっこいい。
頑張ろう。