旅の途中



<   2011年 05月 ( 2 )   > この月の画像一覧


卒業しちゃった


卒業の5月はつくづく人とのご縁に感謝の1カ月。

パキスタンでお世話になったあったかいホストファミリーとの再会。
大好きな担当教授と名残惜しい最後のディスカッション。
パキスタンでのインターン仲間3人娘で将来を語り合う再会。
学校の仲良しグループで笑と涙の定例パーティー最終回。
商社時代の同期とボストン同期会。
いつも下ネタばっかり言って爆笑してたルームメートと涙のお別れ。
両親が卒業式の為に35年ぶりの渡米。

人生の価値は感動の量で決まると誰かが言っていた。私にとって感動は人との出会いで決まるような気がしている。これまでの人生で私と向き合ってくれた一人一人の人が私を作ってきてくれたと思う。これからの人生も、偶然に同じ時間と空間を共有するたくさんの人が私の人生そのものなのだと思う。

たくさんの素敵な出会いに感謝。そして再びめぐり会うことがあるから年を取るのは楽しい。再会を楽しみに、卒業、ありがとう。

a0158818_3163145.jpg

[PR]
by nanacorico0706 | 2011-05-30 03:17 | つれづれ

戦略的デカップリング


BOPにしてもインパクトインベストメントにしても、最近の市場機能を重視した貧困削減の手法のベースには「既存の経済システムはもっと貧しい人に開かれるべきだ」という考え方が有る。Inclusive Capitalismという言葉に象徴されるように、一部の豊かな人が属する資本主義システムに最貧困層も参加してもらおう、というのがBOP論者の倫理的コミットメントだと思う。

Inclusive、つまり貧しい人を既にあるシステムにInclude(包含)していく、取り込んでいく、参加してもらう、ということ。それによって貧しい人もグローバル経済の恩恵を受け、貧困を克服していく、ということ。

聞こえはいい。

が、貧困削減を掲げてInclusive Capitalismを語るとしたら一歩進んで問うべきは「どういった形でIncludeされるべきか?」だと思う。長期的な影響を考慮しない安易なマーケットへの統合は貧困層の生活を悪くするだけの場合だって大いにある。多国籍企業の工場で搾取労働に従事することがinclusiveか?先進国企業の売る遺伝子組み換え種子に一生依存しなければならないような生産性向上プロジェクトが本当に貧しい農家の生活を改善するか?BOPビジネスと称してモノを売ることが貧困層にとって最も好ましい市場への参加のカタチなのか?

グローバルなバリューチェーンが所与のものとなった今、Inclusive Capitalismが「聞こえがいい」だけで終わらない為には、如何に国際的な経済システムと繋がるか、と同時に如何にそこから「断絶するか」も実は重要なテーマなのではないかと思う。やみくもにInclusiveにするのではなく、きちんと価値を得られるところではカップリングし、そうではないところでは戦略的にデカップリングする。凸と凹を作る、ということが本当に貧困削減に寄与するグローバリゼーションのカタチなのではないかと思う。

というふうに思うに至ったのはマダガスカルの農家のケーススタディを読んだからなのだ。アフリカの農家とグローバルバリューチェーンというと、伝統的農法に基づいて複数の作物を育てる自給自足に近い生活から一種類のみの穀物を植えるキャッシュに依存した生活への移行によって、所得が増えると思いきや食糧の世界市場価格に翻弄されて余計に貧窮する、といった過去の苦い歴史のイメージが強い。グローバルマーケットへの完全な依存は逆に貧困層の生活の脆弱性を高めてしまう、という悪例。

翻ってこのマダガスカルのケーススタディは「うまく行くケースもあるよ」というもの。ざくっと言うとマダガスカルの小規模農家が生産した特殊な豆を欧米の高級食品会社向けに卸すというもの。品質管理や生産性向上などの技術やトレーニングはマダガスカルの輸出会社が提供、生産された豆は地元の市場価格よりも高く買い取られ、インフレ時には特別に価格も連動する、という処置をとった。この会社、立派。輸出会社の提供したコンポストを作る技術などは他の土地にも転用され自給用の食物の生産性も向上するなどの波及効果もあったとか。

面白かったのは輸出会社と契約を結んでいる小規模農家の殆どが家計で消費する為の食糧の生産を継続していること。高級な豆の為に割いている土地は数%程度であとは地元のマーケットへ売るお米や、自給自足に充てられている。つまり完全なマーケットへの依存はせず、ある意味多角化とリスク分散を行っている。高級豆の栽培で得られたキャッシュは収穫が減少する季節に食糧を得る為に使われ、この季節に激増する病気の減少につながる。

なんでこの会社が小規模農家をそんなに大事にするのかは論文からだと良く分からないが、貧困層にとって有益なカップリングの好例だと思う。逆に言えば、完全な市場への統合ではなく、部分的にデカップリングしている(自給自足も継続)点が重要なのではないか。

既存のシステムを良しとしてとりあえず大事なのはInclusionでしょ!という説と、既存のシステムを悪としてとにかく伝統的農村を守ってグローバル経済から隔絶すべし!という説の二項対立を超えて、グローバル経済と繋がるところと離れるところとを個別具体で戦略的に考えていくべきなのだと思う。
[PR]
by nanacorico0706 | 2011-05-18 12:02 | 勉強


2年間の米国留学生活をゆるゆると綴ります・・・
カテゴリ
全体
読書
勉強
Net Impact
america life
パキスタン
つれづれ
おしごと
未分類
以前の記事
フォロー中のブログ
メモ帳
最新のトラックバック
ライフログ
検索
その他のジャンル
最新の記事
政府とおしごと
at 2014-08-09 10:40
広告の終焉から始まるもの
at 2013-10-06 15:56
massive scale ..
at 2013-09-09 00:49
寄付と遊びの関係
at 2013-09-01 23:37
2013
at 2013-01-03 16:22
SOCAPデビュー
at 2012-10-25 08:58
地図ではなくてコンパスを持て
at 2012-09-02 14:18
ママCEO
at 2012-07-29 10:56
『Start with WHY』
at 2012-06-28 19:04
未来のOwnershipのカタチ
at 2012-05-06 15:33
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧